Winters, California
January 1, 2015
カリフォルニアの州都サクラメントからインターステート80で西へ、ディヴィスを迂回し、しばらくすると、ウインターズという町が見えてくる。
町の設立は1842年。カリフォルニアにもかかわらず、当時の大地主の名前がセオドア・ウィンターズだったため、少し肌寒い町名になってしまった。しかしそれ以外は典型的な郊外の町だ。
一般的に小〜中規模の郊外の町では、新興住宅地は隙間の土地を埋めるように配置される。意外とまとまりやバランスが大事にされている印象がある。
しかしこのウィンターズでは、微妙な隙間を残したまま住宅地を増やしてしまったため、最初の写真のように、「広大な空き地の向こう側に同じ町の他の住宅地が見える」という独特な風景が出現してしまった。
道路沿いには立入禁止の看板が掲げられている。しかし住人には不便なようで、自転車の轍があらゆる方向へ延びている。
そしてそのどれもが微妙に歪んでいておもしろい。
ここが次の宅地造成の舞台に選ばれたなら、轍をそのまま道路にして、それに沿う形で住宅を配置すれば、更に興味深い風景が出来上がるのではないか、と少しワクワクした。